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看板娘
『もったいなかぁ、この前買いなさったばっかりとにぃ、また買いなさっとね。そんげんお金の余っとっとやったらお賽銭にでもしなさったほうが良かよ。え?!一部屋ごとに置いときたかって?どこの部屋でも書けるごとぉ?うちは儲かるばっかりばってん、贅沢っかねぇ。』
『ダメダメ、あんたんごたる大きか手の人には、こん華奢かペンは合いなさらんよ。書いてみてみなさらんですか。ね、書きにっかろぉ。』
『お金ばもっとんなる人やろうが、すこぅししかもっとんならん人やろうが、社長さんやろうが、小学生やろうが、棺おけに片足つっこんどんなさろうが、うちにペンば買いにきなるお客様には変わりはなかとやっけん、お客さまごとに対応ば変えたりはせんよ。誰(だい)にでも、すいたごとしか言わんしね。うちたちも本当にペンば好きけんね。ペンば好いとって、よう使いなるお客さんが来てくれるとが嬉かねぇ。お客さんからはいろいろ教えてもらうことばっかりよ。』
『社長?あぁ、あんひとは万年筆のことしか考えとんならんとよ。寝ても醒めてもねぇ。万年筆一筋やけん。他はなぁんもできなさらんと。ばってんが、万年筆にかけては日本一ってうちたちも思うとるし、誇りやけんねぇ。なんでも言うてみんですか。社長にできんことはなかって思うとっとよ、ほんと。』
長崎弁の中でもお店をされている方が使われるきれいな長崎弁で奥様や若奥様が接客をされる店内。饒舌で話し上手、接客上手な看板娘たちの作る空間に本来であれば足を運んでみていただきたいものである。『口の悪かけんねぇ』と辛口の会話を気にされるが、そのにこやかな笑顔とやわらかな物腰に、客は懐かしさや親しみを感じこそすれ、決して悪くは思わないだろう。まさに『看板娘』たちのいる店である。
一筆添える、心を添える
季節のお便りも、お礼の葉書もこの数年で印刷会社にオーダーしたのかと見まがうほどの素晴らしい彩のものとなり、驚くほどです。ダイレクトメールなのか知人のお便りなのかもわからないようになりました。
完璧な文章ときちんと並んだ印刷の文字・・・
ただ、送り主の姿が見えなくなっているような気がして・・・
右肩あがりの癖のある文字、角ばった強い筆圧の文字、コロコロとした丸い文字、大きな文字や小さな文字、達筆であろうともなかろうとも、手書きの文字は面影を、表情を、その心までも想起させてくれると思いませんか。
パソコンで作った葉書に一筆、心を添えてみましょう。
立派な文章、整然とした文字のお便りにも、自信たっぷりにサインをいたしましょう。
そう、とっておきのお気に入りのペンで。
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